DirectXといえば、3D描画が肝ですけれども、
3Dでゲームを作るとなるとかなり大変なので、大半のDirectXで作る個人ゲームは2Dで作られますので、
今は2D描画周りをやっていきたいと思います。
私は研究家ではないので、できるだけ実用的なものを作りたいと思っています。
今回の作例では、2D描画するために、本来の設定である真ん中1.0f座標から左上のピクセル座標に変換したものにします。
プロジェクトの作成
前回同様にプロジェクトを新しく作成します。
プロジェクト名は、” 0008_UpperLeft2D “としておきましょう。
プロジェクトの設定
DirectXSDKのパスを通すために、毎回プロジェクトの設定をいちいちしなければなりません。
前の記事「4. 三角形」と同じように「インクルードディレクトリパス」と「ライブラリディレクトリパス」の設定をしてください。
やり方は前と同じです。
ソースコード
以下がソースです。これも前回同様、流れが分かりやすいようにmain.cppだけでまとめました。
以下のソースをコピペするか、ダウンロードしてVisual Studio の「ソースファイル」に保存してください。
コピペするなら、
「ソースファイル」で右クリックして
「追加」→「新しい項目」で、「C++ ファイル」を選び、名前を” main.cpp “にして追加ボタンを押して作成してください。
ダウンロードなら、
同じく「ソースファイル」で右クリックして
「追加」→「既存の項目」で、main.cppを選択して追加してください。
プロジェクション行列で正射影変換し、
頂点データに画像サイズを入力することでピクセル単位にすることができます。
なので、スケーリングは頂点データに対して行います。
それに、ビュー行列は設定する必要がないので省きました。
画像サイズを自動で求めるためには、WIC[Windows Imaging Component]で画像を読み込んだ時に一緒に取り出すことができますが、
それはまたの機会にやりましょう。
次に、シェーダ本文です。
これは「ソース ファイル」から「追加」→「新しい項目」で、
「Visual C++」→「HLSL」の中で.hlslなら何でもいいのですが(Visual Studio側が勝手にテンプレートを作るだけなので)、
ここでは「ジオメトリ シェーダー ファイル (.hlsl)」を選んで、
名前を” shaders.hlsl “にして追加ボタンを押してください。
すると、「ソース ファイル」中にshaders.hlslが作れますので、
中にあるコードを全て以下のコードでコピペして上書きするか、
ダウンロードして「既存の項目」で追加しましょう。
shaders.hlsl
シェーダは前回とあまり変わっていません。
今回も引き続き、前回と同じようにプロパティで「カスタムビルドツール」に設定しましょう。
次に、読み込むテクスチャを用意します。
以下のテクスチャをダウンロードしてmain.cppと同じディレクトリ下に置いてください。
以上で作成は完了です!!
以下のようになっていればOK。
ツールバーの「デバッグ」から「デバッグの開始(F5)」で実行できます。
ビルドするときは、「0008_UpperLeft2D」を右クリックして「スタートアップ プロジェクトに設定」を押してプロジェクトターゲットを変更してからするようにしてください。
テクスチャを左上のピクセル座標で表示できれば終わりです。
テクスチャのサイズは横680px×縦454pxです。
ウィンドウサイズが横750px×縦500pxなので下画像のようにテクスチャの下レイヤーがバックバッファの初期化されたブルー画面となります。
お疲れさまでした。
最後に
学習を進めていく中でバージョンアップによる差分をすぐに確認できるように「WinMerge」というソフトを導入した方がすぐにでもプログラムを理解できるようになるかと思います。
この作例では、記事「DirectX11 | 6. 定数バッファ」でのmain.cppと今回のmain.cppとで差分を確認して学習に活かしてください。
何のコードが変更されたり追加されたのかがすぐに分かります。